ゲノム編集技術CRISPR フランシスモヒカとの出会い 1日

フランシス・モヒカ(Francisco Mojica) ゲノム編集技術CRISPR
フランシス・モヒカ(Francisco Mojica)

セルバンテス アカデミックフォーラム

文化の面での活躍はよく知られているスペインが、生命科学などの最先端の科学技術の分野でも活躍していることを広く知ってもらう企画としてセルバンテス アカデミックフォーラムが開催されました。

セルバンテス アカデミックフォーラムとは、インスティトゥト・セルバンテス東京が主催する、スペイン語圏の文化や科学に関する講演会やシンポジウムのことです。

2022年6月1日には、スペインの微生物学者であるフランシス・モヒカ博士が、遺伝子組み換えの技術であるCRISPR-Cas9の発見について話しました。

CRISPRとは?

CRISPRとは、Clustered Regularly Interspaced Short Palindromic Repeatsの略で、細菌の免疫システムの一部です。

細菌はウイルスに感染されると、そのウイルスの遺伝子の一部を自分の遺伝子に組み込みます。これをCRISPRと呼びます。

Casとは?

次に同じウイルスに感染されると、細菌はCRISPRに保存された遺伝子を使って、ウイルスの遺伝子を認識し、切り取る酵素(ヌクレアーゼ)を作ります。これをCas(CRISPR-associated protein)と呼びます。

CRISPR-Cas9

CRISPRとCasを組み合わせると、特定の遺伝子を切り取って置き換えることができる技術になります。

この技術は、植物や動物、人間などの生物の遺伝子を自在に操作できるようになると期待されています。

例えば、病気や障害の原因となる遺伝子を修正したり、新しい特性や機能を持たせたりすることができます。

しかし、同時に、倫理的な問題や安全性の確保などにも注意が必要だと考えられています。.

セルバンテス文化センター

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在日スペイン大使館 ホセ・アントニオ・デ・オリ 文化参事官

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在日スペイン大使館 ホセ・アントニオ・デ・オリ 文化参事官

ゲノム編集技術CRISPR (クリスパー

ゲノム(遺伝子)編集をワープロの文章編集のように簡単に行える技術クリスパー(CRISPR)を発見したフランシス・モヒカ(Francisco Mojica)博士のお話し。

フランシス・モヒカ(Francisco Mojica) ゲノム編集技術CRISPR
フランシス・モヒカ(Francisco Mojica)

パソコン上で遺伝子設計された生物を誕生させることが可能な時代になってきている。近い将来、癌や認知症や治療で役立つ可能性が高い技術になりそうです。


CRISPRの発見者フランシス・モヒカ博士の研究のきっかけ

ゲノム編集技術CRISPRの発見者であるフランシス・モヒカ博士は、自分の研究のきっかけを次のように語っています。彼はスペインのアリカンテ大学で微生物学を専攻していたとき、塩湖に住む微生物の遺伝子に同じ配列が何度も繰り返されていることに気づきました。

このような配列を反復配列と呼びますが、その意味や機能は当時不明でした。後に、その配列はCRISPRと名付けられ、細菌の免疫システムの一部であることが判明しました。

CRISPRの機能や起源に興味を持ったモヒカ博士

モヒカ博士はCRISPRの機能や起源に興味を持ち、長年にわたって研究を続けました。彼の研究は、他の科学者たちにも影響を与え、CRISPRを利用したゲノム編集技術の開発につながりました。

モヒカ博士は、この技術が人類の健康や生物多様性に貢献することを期待していますが、同時に倫理的な問題や規制の必要性も指摘しています。

私の意見や感想

私は、この技術が人類が抱える様々な困難や課題の解決のために役に立ってほしいと思っています。例えば、遺伝性の病気や障害を持つ人々の苦しみを和らげたり、食糧不足や環境問題に対応したりすることができるかもしれません。この技術は、私たちの生活や社会を大きく変える革新的なものです。

しかし、同時に、この技術は革新的で怖さもあると感じています。遺伝子を自在に操作できるということは、生命の本質や尊厳に関わることだと思います。この技術を誰がどのように使うか、どのような目的や基準で使うか、どのような影響やリスクがあるかなど、慎重に考える必要があります。この技術は、私たちの倫理や価値観にも挑戦するものだと思います。

私は、この技術に対して、期待と不安の両方を抱いています。私たちは、この技術を使うことで得られる利益と負担を公平に分かち合い、責任ある判断と行動をすることができるでしょうか。私たちは、この技術を使っても、人間らしく生きることができるでしょうか。私は、この技術に関する議論や教育が必要だと思っています。

参考

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